Zedd and Kehlani「Good Thing」:哀愁漂うメロディ、無彩色で描く音の輪郭

fujiokashinya
2 min readOct 8, 2019

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The new song has arrived. Welcome to my playlist. Zeddの新曲が届きました。それがKehlaniとのコラボレーションで制作した「Good Thing」です。Zeddは新曲を出すたびに新たな感動を届けてくれます。新しい音、新しいメロディを聴く都度、その魅力の虜になります。彼の曲を聴けることは、今回の新曲のごとく、常にgood thingです。

「Good Thing」のメロディは哀愁と美しさをまとい、ちょうどこの秋という季節に馴染みそうな雰囲気を醸しています。それを歌うKehlaniのボーカルも幅広い表現力を持っています。明るくポップなメロディの中に、雨が降る少し前に空気がひやりとするような、そんな静けさが感じられます。メロディの移ろいは心の揺れなのか。秋はメランコリックで、そんな寂しさも絵になってしまう、矛盾を抱え込んだ季節です。

Zeddのサウンドは、歌の魅力をアンプリファイしながらも、それ自身が屹立し、輪郭を見せてくれます。柔らかく、しかし厚みがあって、柔らかいベッドのような、聴く人をふわりと包み込む音だと思います。そのクリアかつシンプルなサウンドに、僕はジャズを聴いたときの感覚を思い出しました。心地好いリズムで身体を温め、心を軽くしてくれる。ご堪能あれ。

近年のZeddの音楽は、最初に出したアルバムで披露した分厚いエレクトロニック・サウンドとは印象が大きく異なります。しかしそれは物足りなさや不満を意味しません。かつてよりは密度を小さくしたサウンドで築く世界。どの曲も魅力的で、ひとつのスタイルを築いています。だから新しい曲を聴くたびに惹かれ、聴き続けたくなるのだと思います。

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Written by fujiokashinya

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