TM NETWORK「YOU CAN DANCE」:聴く人を踊らせるために生まれ、FANKSを体現したポップ・ソング

fujiokashinya
Aug 1, 2024

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TM NETWORKが本格的にダンス・ミュージックの路線に舵を切ったのは1986年。コンセプト「FANKS」を掲げ、アルバム『GORILLA』を発表しました。踊れる音楽というFANKSを収録曲の多くが体現します。特に「COME ON LET’S DANCE」や「NERVOUS」はライブでの盛り上がりは必至であり、さらに外せない曲が「YOU CAN DANCE」です。

名実は相応じる。名は体を表わすという言葉どおり、踊りたくなる曲、踊るためにある曲です。軽快に響く音が身体を熱くさせます。僕らは軽やかなシンセサイザーの音に誘われ、繰り返すリズムの魅力に虜になり、コーラスのリフレインに自分の声を重ねる。特に♪You can dance like a rock♪と♪You can dance like a roll♪というフレーズの魅力は桁違いで、いつ終わるとも知れぬリフレインが聴き手に巻き付き離しません。

リリース当時のツアーから1988年の途中まではライブの常連でした。1994年の〈TMN 4001 DAYS GROOVE〉で松本孝弘をゲストに迎えて演奏されたのが最後で、僕が生で観ることは叶わない――と思われましたが、期せずして機会は訪れます。久々にセット・リストに名を連ねたのが〈TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days -STAND 3 FINAL-〉です。木根さんがアコースティック・ピアノの鍵盤を軽快に叩き、小室さんがショルダー・キーボードを弾きながらステージを動き、ウツの歌が観客を導く。Elton Johnを思わせる白フレームのサングラスで見た目をポップに装い、映像もライティングも、そしてサウンドもカラフルに彩られます。踊れ踊れと観客を焚き付けヒートアップさせる、ポップでダイナミックなパフォーマンスでした。

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Written by fujiokashinya

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