TM NETWORK「GET WILD (TM NETWORK TOUR 2022 FANKS intelligence Days)」:変化と刷新を繰り返し、音を開発する旅は続く

fujiokashinya
Apr 9, 2023

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アニメ「シティーハンター」のエンディング・テーマとして多くの人に知られるTM NETWORK「GET WILD」が、シングルとして世に出たのは1987年4月8日です。2023年4月、曲のバースデーを祝うタイミングで、2022年のツアー最終公演の映像が公開されました。

サンプリングされた「GET WILD」のフレーズが会場を支配します。それを鳴らすシンセサイザーはVirus Indigo2 Redbackです。さらに小室さんはMoog Memorymoogの音を加え、DJエフェクターのREMIX-STATION 500(RMX-500)を使って音を歪ませます。さながらシンセサイザー・サウンドの見本市です。音で遊び、音が乱舞したイントロは、やがてウツの歌に接続します。

全体的に音が整理された印象を受けました。引き算で構築されたアレンジというべきでしょうか。ライブでの「GET WILD」は音が重なる傾向にありますが、2022年のように音の数を絞ることもあります。音の数が抑えられると個々の音が際立つ一方で、より前にボーカルが押し出されます。久しぶりにリアルの空間でウツの歌声を聴けた僕らFANKSにとって、それはとても嬉しいことです。

最終公演ではパーカッショニストが参加したことで、さまざまな曲に変化が生まれました。「GET WILD」も例外ではありません。間奏やエンディングで、ティンバレスの乾いた音がエレクトロニック・サウンドや木根さんのギターに華を添えます。パーカッションの音が響く「GET WILD」は新鮮でした。いつだって新しい印象と新しい音楽体験を僕らに与えてくれる曲です。

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Written by fujiokashinya

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