The Chainsmokers and Bebe Rexha「Call You Mine」:音が渦を巻いて、唯一無二の歌声が響く
唯一無二の歌声に感動して、ギターの音に心をつかまれる。The ChainsmokersとBebe Rexhaの連名で新曲「Call You Mine」が発表されました。初めて聴いたとき、その歌声と音のコラボレーションに衝撃を受けました。感動が止まりません。
ロックを感じさせる太くてエッジの効いたサウンド。情感あふれるギターの響きがとても魅力的であり、とりわけ強く印象に残るのがエンディングです。ギターの音は曲を締め括るどころか、さらに鮮やかに彩り、まだまだこれから続くと思わせます。曲が終わるのが惜しく、もっと聴きたい…音の渦に呑み込まれたい…と思いました。ギターが奏でるメロディはどこかメランコリックですが、気持ちは沈むどころか高揚し、やがて渇望に変わります。
Bebe Rexha自身の曲やコラボレーションで生まれた曲を聴くたびに、より深く、彼女の歌声に魅了されていきます。ハスキーでかすれ気味な歌声が、他のシンガーにはない魅力を漂わせます。それは狂気を誘う色気なのかもしれませんし、孤独に取り残された哀愁なのかもしれません。
それでもやはりポップさを感じる歌声であり、ポップ・ミュージックの世界でこそ光るのだと思います。彼女の歌声を聴いて浮かぶイメージは夜ですが、湿っぽい夜ではありません。パーティーで盛り上がるような夜をイメージさせますが、それでもどこかに冷めた視線を感じます。派手な光の隙間でささやくメランコリックな表情。いくつものレイヤーを持った歌声なのではないでしょうか。