ORESAMA「パラレルモーション」:シンクするふたつの世界を行き交う歌と音とパフォーマンス
2021年10月、ORESAMA(ぽん/小島英也)がアルバム『CONTINEW WORLD』をリリースしました。新作から先行して配信され、ミュージック・ビデオも制作された曲が「パラレルモーション」です。ベースが存在感を示します。ベースのファンキーな音が前に出て曲全体のイメージを形作り、そこにシンセサイザーの音が重なり、聴き手のハートを奪っていきます。
ぽんのボーカルはアルバムで新しい表情を見せており、例えば「パラレルモーション」では言葉のつなげ方が印象に残りました。あふれんばかりに言葉をつないだかと思えば、その一方で緩やかに流れるところもある。言葉は緩急をつけて、上昇と下降を繰り返し、その落差に魅せられます。
ミュージック・ビデオでは、ORESAMAのふたりのリップシンクやパフォーマンスを中心にしながら、ふたりをモチーフにしたフィギュアが登場して感情豊かに躍動します。ぽんが披露するパフォーマンスは切れのある鋭い動きと、しなやかで柔らかい動きが交錯します。音と絡み合い、音の格好良さを増幅するパフォーマンスです。フィギュアも同じ振付で踊り、観る人を「パラレルモーション」の世界に引き込みます。
振付を担当したのはELEVENPLAYのNONです。再デビューのシングル「ワンダードライブ」に始まり、シングル曲を中心とした数々の曲のビデオにコリオグラファーとして参加しました。前回の「OPEN THE WORLDS」から少し間が空いたものの、こうして再びORESAMAの音楽とのコラボレーションを届けてくれたのはとても嬉しいことです。リリース直後の「ORESAMA RADIO #32」で、ぽんは「今回の振付は難しかった」と語っていましたが、そうとは感じさせない、軽やかな動きを見せてくれます。