ORESAMA「あたまからモンスター -Dressup cover-」:音の実験室で追究するORESAMAスタイルのエレクトロ

fujiokashinya
Dec 9, 2020

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ORESAMAのリメイク企画「Dressup cover」で、「迷子のババロア -Dressup cover-」からバトンを受け取ったのは「あたまからモンスター -Dressup cover-」です。Dressup coverはこれで7作目を数えました。

オリジナルの「あたまからモンスター」は、「迷子のババロア」と同様に、アルバム『oresama』で聴くことができます。レトロゲームを思わせる電子音を散りばめたアレンジが特徴的です。ジャンプしてブロックを叩いたらコインが出そうな感じがします。

「あたまからモンスター -Dressup cover-」は、抑制的なエレクトロニック・サウンドで構築され、なかでも粘り気のあるベースやキックの音が魅力的です。21世紀以降のエレクトロという感じであり、EDMの要素も楽しめます。EDMといってもクラブやスタジアムを沸かせるような派手なものではなく、緻密な音の組み合わせを味わえるタイプです。

「Dressup cover」企画の目的は、過去の曲を刷新するリメイクというだけではなく、エレクトロニック・サウンドの実験も含んでいるのではないでしょうか。「あたまからモンスター -Dressup cover-」に限らず、前作の「迷子のババロア -Dressup cover-」や、3作目の「カラクリ -Dressup cover-」を聴くと、どういうタイプのエレクトロがORESAMAの歌やメロディに合うのか、模索しているように思えます。予想を越えて継続するこの企画で、今後どのようなサウンドに出会えるのか、楽しみは尽きません。

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