Kylie Minogue and Dua Lipa「Real Groove -Studio 2054 Remix-」:歌声は時を越えて交わり、現在進行形の価値を生み出す

fujiokashinya
Mar 18, 2021

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Kylie Minogueが2020年にリリースしたアルバム『DISCO』から「Real Groove」がシングル・カットされました。EPには3種類のリミックスが収録されていて、そのうちのひとつがDua Lipaとの連名でクレジットされた「Real Groove -Studio 2054 Remix-」です。“Studio 2054” とはDua Lipaが開催したストリーミング・ライブの名称であり、ゲストとしてKylie Minogueも参加しました。

「Real Groove」の歌メロは軽やかに跳ねるようにポップで、Kylie Minogueの歌声にマッチしていると思います。特に好きなのが、曲線を描く ♪got that real groove, baby♪ の部分です。穏やかに扇情的、そんな表現が浮かびます。Studio 2054 Remixでは、Dua Lipaをはじめとした複数のバックグラウンド・ボーカルが加わっています。Dua Lipaのボーカルは控えめながらも、原曲の魅力に新しい色を加え、Kylie Minogueの美しい歌声をカラフルに彩ります。

続けて発表されたリミックスが「Real Groove [feat. Dua Lipa] -Studio 2054 Initial Talk Remix-」です。これでもかというくらいに1980年代、そしてユーロビートに染め上げており、特に2:30から2:45あたりで響くフレーズが心に刺さります。また、ボーカルのバランスも変わっており、Studio 2054 RemixよりもDua Lipaのボーカルが聞こえます。1980年代と2020年代が交錯したエレクトロニック・ミュージックに包まれましょう。

Kylie Minogueは1980年代後半のダンス・ミュージックを象徴するシンガーのひとりです。ヒットして多くの人の記憶に残ることは、同時代的にはもちろんですが、時間が経っても大きな価値があります。そうしたアーティストの存在は、ノスタルジーに浸るだけなら現在進行形の価値とはいえません。しかしながら、新しい作品を生み、新しいコラボレーションを生み出すのなら、今の時代に欠けていたピースとなり、輝きを放つ。そうした新しい価値となり得るのではないでしょうか。

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Written by fujiokashinya

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