David Guetta and MORTEN「Never Be Alone [feat. Aloe Blacc]」:肥沃な音楽地帯で生まれ続けるエレクトロニック・ミュージック
渦を巻くハウス・ミュージック、響くソウルフルなボーカル。David GuettaとMORTENの連名で制作された「Never Be Alone」がとても良い。ボーカルとして参加しているのはAloe Blaccです。
新曲が出るたびに「David Guettaはどれだけ仕事をする気なのだろう?」と思います。それだけ頻繁に見る名前です。若手とのコラボレーションも自身の新曲も、その都度アプローチを変えて、エレクトロニック・ミュージックの世界を拡張する役割を担ってます。
MORTENはデンマーク出身のDJ/producerです。ヨーロッパは、特にハウス、EDM、トランスなどエレクトロニック・ミュージック愛好家にとって、無限の可能性を感じる地域です。優れたトラック・メーカーを輩出し続ける、音楽的に豊穣な地域ですよね。コラボレーションという形でベテランが若手を引き上げる連鎖が続きます。素晴らしい音楽が後を襲う音楽を生み出す肥沃な土壌には、きちんと手が入れられ、維持されているのです。
ソングライターとしても評価されるAloe Blaccは、AVICII、Zedd、Tiëstoなど、数々のDJ/producerの作品に参加してきました。「Never Be Alone」でも素晴らしい歌声を聴かせてくれます。
彼の歌声は存在感が強く、そしてタフです。音の存在を吹き飛ばすわけではありませんが、個性がぶつかるダイナミックなサウンドの中でも、自らの世界を作り上げるタフさを持つ歌声です。エレクトロニック・サウンドを巻き込んで渦を作り、その歌声が屹立する。彼の歌声のために音が存在するとさえ思えるパワーを感じます。