Coldplay「Hymn For The Weekend」:美しい歌声を織り込んだ音楽は、まとう音を変え、異なる世界を編み上げる

fujiokashinya
Mar 5, 2023

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新しい曲との出会いは予測不可能。どこに転がっているか分かりません。Coldplay「Hymn For The Weekend」を知ったのはオリジナルではなく、Seebによるリミックスがきっかけでした。思い返せばSeebのリミックスから入った曲は、Mike Posnerの「I Took A Pill In Ibiza」に続いて二つ目です。

「Hymn For The Weekend」は、2015年の末にリリースされたアルバム『A Head Full Of Dreams』に収録され、翌2016年にはシングル・カットされた曲です。ピアノのリフレインと乾いたパーカッションの音がポップ・ミュージックらしからぬ神秘的な雰囲気を醸します。その醸成に一役買っているのがBeyoncéです。Chris Martinの哀愁漂う歌声と絡み合うことで、ゆらゆらと揺らめく煙のように、あるいは濃い霧のように聴き手にまとわりついて心を呑み込む、そんな音楽を生み出します。

Seeb Remixは、跳ねる感じのエレクトロニック・サウンドや歪ませたChris Martinのボーカルが特徴的であり、EDMの心地よさを存分に味わえます。オリジナルとは雰囲気が大きく異なっていて、サウンドだけではなく、Beyoncéのボーカルへの印象も変わります。曲の最後、音の合間を縫うようにBeyoncéの歌声が響く――その様子はまるで、太陽の光が雲の隙間から見える天使の梯子です。オリジナルとは異なる形で彼女の歌声の神々しさと美しさを体験しました。

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Written by fujiokashinya

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