BTS「Dynamite (DayTime/NightTime Version)」:太陽に照らされ、夜に忍び込むエレクトロニック・サウンド
BTS(방탄소년단)の「Dynamite」がリリースされた後、8種類のリミックスが発表されました。それらは2つのRemixesにまとめられ、一方はDayTime Version、もう一方はNightTime Versionという名を冠しています。
DayTime Versionには、すでに公開されていたAcoustic RemixとEDM Remixに加え、Tropical RemixとPoolside Remixが収められました。全体的に明るいサウンドで構築されているのが特徴です。Acoustic Remixがオリジナルの音を踏襲しているのに対して、他の3つのリミックスはパーティー・ソング系のエレクトロで飾られています。
DayTime Versionの音からは、太陽が照らす夏の海やプールがイメージされます。水しぶきをあげて遊ぶ人々、パラソルの下に寝転ぶ人々。とはいうものの、それだけではない空気をPoolside Remixに感じます。その音は冒頭から鳴っており、軽快に響くダンサブルな音のなかで哀愁を漂わせます。昨日とは違う太陽の角度に、終わり始めた夏を感じる…そんなイメージを抱きました。
NightTime Versionを貫くのは、やや穏やかな雰囲気のエレクトロニック・サウンドです。夜といってもパーティーや繁華街のような喧騒とは異なり、静かなバーや寝る前のひとときをイメージさせます。Slow Jam Remix、Midnight Remix、Retro Remix、Bedroom Remixに分かれていて、アレンジの方向性は共通しているものの、各曲で微妙に異なる空気を漂わせます。
どのリミックスも雰囲気があって良いのですが、なかでも特に好きなのがSlow Jam Remixです。味わい深いベースの音が印象に残ります。腰を据えてじっくり聴くのも良し、ゆったりと踊るのも良し。身体に染み込むように響くサウンドが、K-POP LoverもDance Music Loverも同じエレクトロニック・サウンドの魅力に包み込みます。