BTS「Butter -Holiday Remix-」：人々が集うささやかな時間を祝福するリミックス

2021年におけるBTS（방탄소년단）の活動で、僕が最も印象に残ったのは「Butter」のリリースです。5月にオリジナルがリリースされると、各種リミックスやMegan Thee Stallionと組んだ新バージョンが立て続けに発表されました。

BTS「Butter」：2分45秒が紡ぐ鮮やかなドラマは、世界の心を照らし、身体を揺らす

もちろん、国連でのスピーチとともに披露された「Permission to Dance」や、Coldplayとのコラボレーションである「My Universe」もインパクトがありました。ただ、ひとつを選ぶとすれば、やはり「Butter」です。シンプルながらも奥が深いメロディやアレンジに魅せられ、新たなバージョンが発表されるたびに楽しむことができました。

その締めくくりとして12月にリリースされた新しいリミックスが「Butter -Holiday Remix-」です。ジャケット画像は背景を緑に、文字を金色にして、そして真ん中に雪だるまを模したデザインを施しています。冬のholidayを祝うデザインであり、そうした雰囲気は音にも反映されています。

BTS「Butter (Hotter, Sweeter, Cooler)」：音のバリエーションを楽しむ、音楽ネットワークが広がる

もともと「Butter」はポップで明るく、かつダンサブルな曲です。Holiday Remixでは音に丸みや柔らかさが加わり、さらにポップになりました。キラキラ輝くイメージが浮かぶベルの音をはじめとして、いうなれば「穏やかなパーティー」を思わせるサウンドです。家族や気の置けない友人が集まって食事をするなか、BGMとして流れている感じがします。そして後半では、アルトが味のある音を響かせ、パーティー感の中にクールな陰影を与えます。

BTS「Butter [feat. Megan Thee Stallion]」：新しい声が重なり、新しい色で印象を刷新する