AVICII「SOS [feat. Aloe Blacc]」:AVICIIの遺作で再び実現したAloe Blaccとのコラボレーション ◢◤

fujiokashinya
3 min readApr 26, 2019

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スウェーデン出身のDJ/producerであるAVICIIことTim Berglingがこの世を去ってから約一年。家族の意向により、AVICIIが遺した曲を集めたアルバムが2019年6月にリリースされることとなりました。先行して「SOS」という新曲を聴くことができます。

アルバムの制作にあたり、AVICIIの仕事仲間であるプロデューサーたちが各曲を仕上げました。「SOS」の制作に携わったのはKristoffer FågelmarkAlbin Nedlerです。二人はAVICIIとともに「Pure Grinding」という曲を制作したことがあり、この曲はAVICIIのアルバム『Stories』に収録されています。

AVICIIのエレクトロニック・サウンドは、とても親しみやすく、キャッチーで聴きやすいのが特徴です。もちろんそれだけではないにしても、耳に残る、記憶に残る、そして心に残るフレーズを生み出してきたことは、彼の音楽の大きな魅力だといえます。「SOS」の音を聴いたときも、『True』や『Stories』といったアルバムを聴いたときの感動と同じものがこみ上げてきました。テーマ・メロディを届ける音は、時に軽やかに流れ、時にリズム・パートと絡み合って濃厚に響きます。

「SOS」でボーカルをとるのはAloe Blaccです。AVICIIが書いた歌を彼が歌うという「Wake Me Up」や「Liar Liar」以来のコラボレーションが実現しました。特に「Wake Me Up」はAVICIIの代表曲といっても過言ではなく、そのヒットに彼の歌声が貢献したことも間違いないと思います。この組み合わせを再び体験できるのは嬉しいことです。

Aloe Blaccの素晴らしい歌声が「SOS」に刻み込まれた言葉に光を当てます。言葉は表情を変え、音の中で流れるように移ろいます。ソウルフルに歌い、優しく歌い、ファンキーに歌う。AVICIIの死にはいくつもの憶測が絡みつきますが、それでも、それを受け止めながらも、ひとつの音楽を完成させる。曲に生命を吹き込む画竜点睛ともいうべきAloe Blaccの歌声が心に響きます。

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