米津玄師「感電」:巧みなアレンジがメロディを彩り、唯一無二の歌声を引き立てる
Dec 29, 2020
素晴らしい音楽との出会いは、どこに転がっているか分かりません。Apple MusicのCMで流れていた米津玄師の「感電」を耳にして、間髪入れずApple Musicにアクセスしました。
ほんのわずかだけ流れた音に惹かれ、直感的に「これは自分の好きな曲だ」と思い、その正体を確かめる。そして好きになり、自分の音楽カタログが充実する。そこそこ長く音楽愛好家をやっていると、そういうことが起こります。
「感電」を聴いた第一印象で、ホーンの音に魅力を感じました。目立つ音なので耳に残りやすいのは確かですが、それだけではなく、良いタイミングで鳴るところがポイントです。歌の裏で後押ししているかと思えば、歌の隙間を縫って鋭い音を響かせ、プレゼンスを示します。
米津玄師の歌声が独特かつ魅力的であることは言わずもがなです。それと並び、曲を盛り上げる音もまた素晴らしい。ホーンの他にもベース、オルガン、エレクトリック・ピアノなど、聴き込むと多彩な音のレイヤーが見えてきます。こうしたアレンジの巧みさが歌声やメロディを引き立てて、多くの人を虜にするのだろうと思います。